【スタッフブログ#30】第61回三重県透析研究会学術集会に参加しました
2月9日(日)に開催された第61回三重県透析研究会学術集会に参加しました。
今回、当院からは高橋院長、坂田総看護師長、臨床工学技士の稲垣さんが発表を行いました。

高橋院長の発表:「当院での血栓性閉塞に対するE-VACの手技と成績」
高橋先生は、**血栓除去用デバイス『E-VAC』**についての発表をされました。シャントに血栓ができると血液の流れが途絶え、透析ができなくなってしまうため、迅速な治療が求められます。
今回の発表では、E-VACを使用することで血栓をスムーズに除去でき、手術の成功率も高いことが紹介されました。
私も手術に介助として立ち会うことがありますが、高橋先生の技術とE-VACの有用性が合わさることで、より迅速で確実な治療が行えると実感しています。今後もこの手技を活用し、より安全で効果的な治療を提供できるよう努めていきたいと思います。

坂田総看護師長の発表:「あなたは知らない、透析そう痒症の世界」
坂田総看護師長は、「あなたは知らない、透析そう痒症の世界~痒いのは仕方ないとあきらめないで、軽減できるケアを探しませんか~」という演題で、透析患者さんが悩まれる痒み(そう痒症)についての発表を行いました。
透析患者さんの痒みには乾燥、透析不足、炎症などさまざまな要因が関係しており、それに応じたケアが必要です。今回のランチョンセミナーでは、こうした痒みに対する具体的なケア方法が紹介され、多くの参加者が関心を寄せていました。 当院でも、スタッフが痒みに関する知識を深め、患者さんのQOL向上に貢献できるよう取り組んでいきたいと思います。

稲垣さんの発表:「エコー下VAIVT経験2年目の臨床工学技士が考察する役割と今後の課題」
臨床工学技士の稲垣さんは、**VAIVT(経皮的血管形成術)**に関する発表を行いました。VAIVTとは、シャント内の狭くなった部分をバルーンカテーテルで拡張させる手術であり、当院では主にエコー(超音波)を用いて実施しています。
今回の発表では、臨床工学技士としてVAIVTに関わる中で得た経験や、必要なスキル、今後の課題について考察されました。学会発表は初めてということで緊張していたようですが、無事に発表を終え、貴重な経験を積むことができたようです。

学会を終えて
今回の学会では、透析に関する新しい知見を得るだけでなく、当院の取り組みを広く発信する良い機会となりました。他施設の先生方や技士の皆さんとも情報交換ができ、今後の業務に活かせるヒントをたくさん得ることができました。
今後もこのような学会活動を通じて、最新の知識を学び、患者さんにより良い医療を提供できるよう努めていきます。
臨床工学技士:堤